大慶直胤 | 刀剣 | 買取作家・取扱い品目 | 福岡の絵画・美術品・骨董品の高価買取なら「豊後」

大慶 直胤（たいけい なおたね、安永8年〈1779年〉- 安政4年5月27日〈1857年6月18日〉）は、日本の刀工。江戸時代後期に活動した刀工であり、師匠にあたる水心子正秀や源清麿と共に新々刀期の「江戸三作」の一つに数えられます。

出羽国出身。作風は備前伝に似るため備州長船安光の末葉ともいわれますが、長船安光自体室町時代、永禄頃までの代で途切れており、後代が出羽国に移り住んだとの記録もない為真相は定かではありません。直胤は俗名を庄司（荘司）箕兵衛といい、安光の次男として最初父のもとで作刀を学び、20代半ばで江戸に出て正秀の門弟となり初銘を「次郎安光」を名乗りました。しかし、その技量が余りにも類まれであったため正秀の門弟となって間もなく「直胤」と改し号を「大慶」とした為、初期銘の作は非常に少ないと言われています。1857年（安政4年）5月27日没、79歳。「江戸三作」と呼ばれるほど高名な刀工ですが、1853年（嘉永6年）の「松代藩荒試し」では、その作刀の脆弱さが露になり、源清磨の兄の山浦真雄（やまうら さねお）の作刀の強靭さが証明された逸話が有名です。

独立した後は、多くの著名な刀工を輩出しました。中でも水心子正秀の養子である「直勝」に娘を嫁がせており、直胤の初期銘「次郎」を与「上総次郎直勝」その後「庄司次郎太郎直勝」を名乗っています。また、二代直勝は初め直好を名乗り、後に「荘司弥門直勝」の銘を切っています。他に直胤の高弟には「吉胤」俗名　本庄亀之助、細田平次郎直光（鍛冶平）らがいます。