買取品目刀剣
相州貞宗
貞宗(さだむね(生没年不詳:元応元年(1319年(3月11日)、一説に貞和5年(1349年) 没か))は、鎌倉時代末期の相模国(神奈川県)の刀工で、正宗の子、または養子と伝えられ、現存在銘刀はないが相州伝の代表的刀匠とされています。
貞宗の作刀は、元来長寸の太刀であったものを後世に磨上(すりあげ)とした刀のほか、短刀、平作りの脇差があります。刀は亀甲貞宗のような身幅、切先とも尋常な作と、切先の延びたものがあり、後者は南北朝時代に入っての作と思われる。短刀はやや寸延びで重ね薄く、わずかに反りのついた、時代の特色を示すものが多い。 作風は正宗の風を継いだ沸(にえ)の美を追求したもので、典型的な作風は次のようなものである。地鉄は小板目肌つみ、地沸(じにえ)よくつき、地景しきりに入る。刃文は湾れ(のたれ)を主体に互の目(ぐのめ)を交えるものが典型的で、刃中に金筋(きんすじ)、砂流(すながし)などの働きが盛んであり、匂口深く、小沸つき、地刃ともに明るく冴えるものである。全般に正宗に似るが、穏健な作風で、正宗ほどには地景や金筋の目立たないものである。 無銘短刀「物吉貞宗」や無銘伝貞宗脇指(久能山東照宮)に見られる不動明王、薬師如来種子や蓮台などの彫り物は、正宗の伯父大進房や正宗の師新藤五国光の系統につながり、弟子とされる信国 (初代)に受け継がれています。
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