豊後では伝統工芸を高価買取しています。
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買い取り対象商品
買取経験豊富なスタッフが丁寧に査定いたします。
その他の商品も幅広く取り扱っております。
高価買取のポイント
こけし、木目込人形、からくり人形、能面、着物、和楽器(鼓、笙、琴、横笛、尺八、琵琶、三味線、太鼓)などが対象となります。
碁盤や将棋盤の買取査定では、厚さ、表面のひび割れや、シミやカビの汚れなどをチェックします。
碁盤は、良い物だと黄袋で包まれた上から、しっかりとした木蓋で保護されています。裏部分に名人戦で使用された記録や、サインが入った物だと、高額査定が期待できます。
碁石は、数が黒石が181粒、白石は180粒揃っているか、黒石だと那智黒石、白石だと日向蛤などの産地、石の厚みやサイズによって買取価格が変わってきます。良い石を使っている場合、碁笥(ごけ)と呼ばれる容器も桑や紫檀など上等な木材で出来ていたり、特殊な物では蒔絵や螺鈿の細工が施された容器があり、これらは高額査定が期待できます。
将棋の駒は、共箱、共布に入った上質な物になると、材料から違っており、作者の銘も刻まれております。高級とされる黄楊を使った彫り銘のものは、かなりの高値が期待できます。
その他販売店のカタログや品質保証書等付属品がございましたら、合わせてお見せ下さい。
能面の買取査定では、能面を入れる桐箱に作者銘や所有者、来歴などの書付があると更なる査定アップに繋がります。角度によって繊細な表情を見せる能面は、やはり面の状態が一番重要です。
能面は主に檜(ひのき)などの木材から作られている為、湿気や温度の管理に注意しないとひび割れの原因になっていまいます。また胡粉や顔料によって装飾されている為、長時間直射日光に晒すと、表面の日焼けや不自然な変色を起こし、元の状態に戻すのが大変困難になってしまいます。シミや虫喰いから守る為にも、綿のクッションが付いた面袋に収められ、桐箱に収納されている事が望ましい保管状態です。
能面のご処分をお考えの方は、状態が悪化する前に少しでも早くご相談下さい。
和楽器は、三味線や琴のお問い合わせが特に多いですが鼓や琵琶、竜笛や能管と呼ばれる横笛などは、お客様の間で探されている方が多い為、特に高値で買取させて頂いております。
時代の古いもの、蒔絵の見事なもの、有名作者のよって作られたもの、特殊な形をしているもの、上質な素材を用いて作られているもの等が高額査定に繋がるポイントとなります。
三味線や琵琶、和太鼓は、棹や胴部分の材質や皮の状態、糸巻、撥、桴が何の素材で出来ているのかをチェックして、状態の良い物や上質なケースに収められているものは、高値で買い取らせて頂きます。
琴は、最近需要が減ってきており、なかなか高値が付く事がありませんが、江戸や明治時代に作られた蒔絵の見事なものになると驚く程の高額査定が付く事があります。
鼓は、皮や胴部分の状態はもちろん重要ですが、蒔絵の出来や意匠、作者と時代こそが高額査定に繋がる重要なポイントとなります。その為蒔絵の状態、作者によるサインや花押の有無、人気の図柄かどうか等をしっかり鑑定させて頂きます。
尺八や横笛は、竹で出来ている為、まずひび割れや欠けがないかをチェックします。有名な作者によるものだと高額査定となりますので、サインや刻印の有無がポイントとなります。
繊細な音を奏でる和楽器は、何より状態が重要な為、古裂の綿袋や木箱、漆箱、頑丈なケースなどに収められて大事に保管されていたものほど買取アップとなります。その他関連部品や購入当時に付いていた書類、カタログなどの付属品が有りましたら合わせてお持ち下さい。
着物の高額査定につながるポイントは、「生地の質」、「作者」、「状態」、「サイズ」、「産地」、「流行の柄かどうか」などが挙げられます。
正絹で出来た振袖や留袖、訪問着が人気で、人間国宝や有名作家のもの、老舗呉服屋の仕立物などになると更に買取額があがります。加賀友禅、京友禅、越後上布、丹波布、結城紬、大島紬など産地によっても買取価格が大きく変わってきます。そして新品や仕付けが付いた未着用のものなど、着用回数が少ないものほど高額査定となります。
サイズの小さすぎるものや特殊なサイズの着物については、あまり買い手がつかない為、最近では160㎝~170㎝位のものが人気があります。
着物の場合はシミや色落ち、汚れ、虫食い、カビなどがあると価値がかなり目減りしてしまいます。着ることのない着物があれば、劣化する前に少しでも早くご相談下さい。
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伝統工芸の買取について
日本が誇る伝統工芸品のジャンルは幅広く、日本各地で様々なものが作られております。それぞれの使用方法や種類等を下記にまとめました。
取り扱い工芸品
碁盤、碁石、将棋盤、将棋駒、こけし、木目込人形、からくり人形・能面、着物、和楽器(鼓、笙、琴、横笛、尺八、琵琶、三味線、太鼓など)
囲碁・将棋
若い棋士やAI(人工知能)の活躍により、近年では将棋や囲碁に注目が集まっています。
碁盤や将棋盤、碁石や将棋駒など囲碁・将棋の道具の需要も高まっており、今が買取のチャンスです。
囲碁に使われる基盤の種類・材質
碁盤は、材質によって見た目や、打ち味、打音などに違いがあります。
本榧で作られている物が最上とされています。木取りや碁盤の厚みの違いでも評価に違いがあります。
表面の木目も重要な見所の一つで、柾目(天地柾、天柾)と板目(木裏、木表)があり、高級な順から『天地柾』、『天柾』、『木裏』、『木表』となります。
裏面に名人戦などの対局で使われた時の記録やサインが入っている物は、価値が上がります。
傷やシミ、カビなどは、修復が困難な場合がありますので、保管には十分お気を付け下さい。
『本榧』(ほんかや)
プロの対局で使用される碁盤は全て本榧で作られたものです。
使い込むことによって生まれる木味の深みや、打ち味、打音、綺麗な木目、全てが碁盤の最高峰と言うに相応しいものです。
特に最高と言われているのが、宮崎県の「日向榧」と、高知県の「大正榧」であり、多くの名品があります。
また、その優れた修復力から「槇万年、榧限り無し」と謳われるほどの耐久性を併せ持っています。希少な材質なので、市場では高額で取引される素材です。
『檜葉』(ヒバ)
ヒノキ科の常緑針葉樹。比較的やわらかく、人気の材質です。黄色がかった明るい色をしています。
『桂』
桂科の落葉高木。硬めで茶褐色。昔から多く使われている材質です。長く使用すると黒っぽくなってきてしまうため、削り直しなどをする必要があります。
『新榧』
北米からの輸入品で、本榧とは全く異なる材質。別名スプルス材。榧に似た黄色みを帯びた色味をしている。
碁石の種類・材質・形態について
長らく天然の石を使用していた碁石ですが、17世紀後半頃から蛤の貝を使った碁石(白石) を作り始めました。
黒石は三重県熊野市で産出される那智黒石と決まっていますが、白石なら蛤(ハマグリ)の貝殻を磨いたものが最高級品とされています。
昔は各地でつくられていた蛤碁石ですが、今では宮崎県日向市のみとなってしまいました。
蛤碁石の柔らかく滑らかな差し心地には定評がありますが、現在、日向産の蛤が絶滅寸前まで陥ってしまったため、製品の多くをメキシコ産の蛤を使用し、日向市で受け継がれている加工技術で制作されています。
ほんの僅かしか採れない日向産の蛤を使用して作られた碁石は「日向特産蛤碁石」とし、『幻の碁石』として大変希少価値の高いものになっています。
蛤の白石には貝殻そのものが持つ縞模様があり、これが細かい順に「雪印」「月印」「実用」の3種に分けられています。
この縞は蛤の成長線で、細かいほど高価なうえ、耐久性にも優れています。
この他に光沢の美しいメノウの碁石も高級品として人気です。
石の大きさは白石が直径21.9mm(7分2厘)、黒石が直径22.2mm(7分3厘)。
黒石のほうが若干大きくなっているのは、白が膨張色でやや大きく見えるためで、このよ うに若干の差をつけることにより、人間の目にはほぼ同じ大きさであるように見える。
厚さは6mm – 14mm程度まである。厚みは号数で表され、25号でおよそ7mm、40号でおよそ11mmとなる。
一般に、厚いものほど打った時の音が響き、高級品とされるが、持ちにくくなる上に盤との接触面が狭いため揺れたり動いたりしやすくなる。
60号近いものも存在するが、34号以上は十分高級である。
9mm前後(32 – 34号)のものが持ちやすく、最も多く用いられている。
碁笥について
碁笥(ごけ)とは、碁石を入れるための器で、碁器(ごき)とも呼びます。かつては合子(ごうす)と呼ばれていました。
素材は、桑(特に御蔵島産の島桑)が最高とされ、柿、紫檀、黒檀と続きます。
一般に用いられている物は、欅、花梨、桜、楠、ブビンガ、栗、棗、合成樹脂などがあります。
碁笥の表面は木地を活かしたものが多いが、中には蒔絵や螺鈿、鎌倉彫を施したものもあります。
将棋盤の種類・材質
将棋盤も碁盤と同じく本榧で作られたものが最上とされており、材質や木目で変わる価値は同じ見方がされます。
脚付の盤にはクチナシの実をかたどった八角の脚が付いていたり、ひっくり返したときに「血溜まり」や「音受け」と呼ばれるへこみがあったりするのも碁盤と同様です。
将棋駒の種類・材質
将棋の駒は値段の幅がとても広く、高級品になるとどの駒師が製作したかによっても価値が大きく変わってきます。
有名な駒師の作品では、王将(玉将)の駒尻に銘として名前が彫られています。
材木としては黄楊(ツゲ)が高級とされ、なかでも鹿児島県産の「薩摩黄楊」と御蔵島産の「島黄楊」が有名です。
また、本黄楊の駒には「斑(ふ)」や「杢(もく)」と呼ばれる木地由来の模様が入っている場合があり、そちらの方がより高値が付きます。
文字の入れ方にも違いがあり、木地を彫った溝に漆を盛った「盛り上げ駒」が、プロ棋士の公式戦でも用いられる最高級品。
漆と木地が平らになる「彫り埋め駒」も高級とされています。
こけし
こけし(小芥子)は、江戸時代後期(文化・文政期)頃から、東北地方の温泉地において、湯治客に土産物として売られるようになった轆轤(ろくろ)挽きの木製の人形玩具がこけしの始まりです。
その後全国に広まって、戦後になると京都や群馬など東北以外でも作られるようになりました。一般的には、球形の頭部と円柱の胴だけのシンプルな形態をしています。
伝統こけしの系統
伝統こけしは産地によって特徴に違いがあり、主な物は下記の各系統(主産地・県)に分類することが出来ます。
土湯系(土湯温泉、飯坂温泉、岳温泉・福島)
頭部には蛇の目の輪を描き、前髪と、鬘の間にカセと呼ぶ赤い模様がある。胴の模様は線の組み合わせが主体。
弥治郎系(白石市弥治郎・宮城)
頭頂にベレー帽のような多色の輪を描き、胴は太いロクロ線と簡単な襟や袖の手書き模様を描く。
遠刈田系(遠刈田温泉・宮城)
頭頂に赤い放射線状の飾りを描き、さらに額から頬にかけて八の字状の赤い飾りを描く。胴は手書きの花模様で菊や梅を重ねたものが一般的、まれに木目模様などもある。
鳴子系(鳴子温泉・宮城)
首が回るのが特徴。首を回すと「キュッキュ、キュッキュ」と音がする。胴体は中ほどが細くなっていて、極端化すれば凹レンズのような胴体を持つ。胴体には菊の花を描くのが通常である。
作並系(仙台市、作並温泉、山形市、米沢市、寒河江市、天童市・宮城、山形)
山形作並系ともいう。また山形を独立系として扱う場合もある。
頭頂に輪形の赤い飾りを描き、胴は上下のロクロ線の間に菊模様が描かれる。
山形系(山形市・山形)
前髪と左右両側に髪の毛が描かれ、赤い髪飾りがあるのが一般的で、胴の模様は、桜、4枚の花弁の梅、ロクロ線などです。
蔵王系(蔵王温泉・山形)
頭頂に赤い放射状の手柄を描くが黒いおかっぱ頭もある。胴は菊や桜のほか、いろいろな植物を描く。
肘折系(肘折温泉・山形)
頭部は赤い放射線か黒頭で、胴模様は菊、石竹などが多い。
木地山系(木地山・秋田)
頭部には大きい前髪と鬘に、赤い放射線状の飾りを描く。胴は前垂れ模様が有名だが、菊のみを書いた古い様式もある。
南部系(盛岡、花巻温泉・岩手)
おしゃぶりとして作られた無彩のキナキナが原型。簡単な描彩を施すものも作られる。キナキナ由来で頭がぐらぐら動くのが特徴。
津軽系(温湯温泉、大鰐温泉・青森)
温湯系ともいう。
単純なロクロ模様、帯、草花の他、ネブタ模様などを胴に描く。
伝統こけしの人気作家
佐久間俊雄(1948~2002)【土湯系】
佐久間俊雄のこけしは、小ぶりの作品が多く残されています。
小さなこけしに精巧微細な描彩が施されているのが特徴で、それゆえ佐久間のこけしは希少価値が高く人気を集めています。
渡辺キン (1881~1941) 【土湯系】
陳野原和紀 (1929~1998) 【土湯系】
大沼岩蔵(1876〜1950) 【鳴子系】
高い技術に定評がある作家で、カンナによる細かい仕上げをほどこしたり、胴体部分に紫を多く使った模様を描いたりと、凝った技巧の作品を残しています。
鳴子系こけしの特徴としては、頭を胴体にはめ込む手法で作られているため首が回り、胴体には菊の花の装飾が描かれることが多いです。
宮本永吉(1880~1951) 【鳴子系】
ホオノキの白地に墨と赤のみで描き胴は簡単な熊手のような菊花のみを赤で書き、この菊花の描き方が年代的に変化した。
昭和の物は菊も惣七風に花弁を接して描き、ぼってりと六弁である。鬢は短く、眉間も狭くなって、おぼこいが情味は薄れた。
我妻勝之助(1875~1934) 【蔵王高湯系】
木地仕上げの美しさや華やかな描き込みは蔵王高湯系作家の中でもトップクラスで、影響を受けた工人も多いです。
蔵王高湯系は山形県を中心に作られてきたこけしで、他のこけしと比べて丸みのある体型を特徴としています。
佐藤文吉(1922~2008)【肘折系】
佐藤文吉のこけしは、黒い頭が特徴的。
そして、細くて長いすっとした目、太い眉が表情豊かな印象を醸し出しています。
戦後のこけしブーム期には高い人気を集めました。
阿部平四郎(1929~2013)【木地山系】
阿部平四郎のこけしは、木地山系こけしの特徴そのままの素朴な作風。純朴で可愛らしい笑顔のこけしは、現在もファンの心を捉えて離しません。娘の阿部木の実が、父の作風を受け継ぎつつ、さらに進化させたこけしを作り続けています。
盛秀太郎(1895~1986)【津軽系】
盛秀太郎は「津軽系こけし」を手掛け、棟方志功から「津軽美人の原点。日本一のこけし」とも称された有名なこけし作家です。
津軽の温湯温泉地方にて活躍し、大正時代からこけしを作り始めた、津軽系の先駆けの人物だといわれています。
くびれのある胴にアイヌ模様が描かれたものや、ねぶたの影響を受けたという眉がつりあがったダルマ絵、裾が広がっているシルエットなど、特徴的な津軽系こけしを確立しました。『秀太郎こけし』として有名です。
宮本永吉(1880~1951) 【鳴子系】
ホオノキの白地に墨と赤のみで描き胴は簡単な熊手のような菊花のみを赤で書き、この菊花の描き方が年代的に変化した。
昭和の物は菊も惣七風に花弁を接して描き、ぼってりと六弁である。鬢は短く、眉間も狭くなって、おぼこいが情味は薄れた。
人形
雛人形
雛人形は日本の民族衣装(十二単のこと)の歴史の流れをふまえて細かい部分まで忠実に再現され、平安王朝の格式を現代に伝える芸術品として高評価されている為、人形の中でも最高級とされています。
その中でも京雛(京都で作られた雛人形)は”特別ブランド京雛”として高価な物とされております。
京都丸平人形店(大木平蔵)
創業250年を数えようとする丸平大木人形店は、人形とそれに付随する飾り物のみを扱って続いた京都でも随一の老舗です。
御所人形
江戸時代享保(1716‐36)のころつくりだされた京都産の美術的な人形。
幼童のあどけない姿態を、白磨きの肌に大きな頭と横ぶとりの丸々とした裸体で表現している。
腹掛けや童直衣(わらわのうし)に烏帽子(えぼし)、ずきんをかぶせたりしたものもある。
「御所人形」の名称は、初め御所に贈物をした諸大名への返礼としてこの人形を下賜したことによると言われる。江戸時代末期になって一般にも普及。
市松人形
市松人形(いちまつにんぎょう)とは、着せ替え人形の一種である。東人形、京人形とも呼ばれ、京阪地方では『いちまさん』の愛称で親しまれている。
桐塑または木で出来た頭と手足に胡粉を塗り、おがくずを詰め込んだ布で出来た胴につなげた人形で、裸の状態で売られ、衣装は購入者が作成する。
女児の人形と男児の人形とがあり、女児の人形はおかっぱ頭に植毛が施され、男児の人形は頭髪が筆で書かれている。
市松人形の名前の由来として三つの説がある。
- 顔立ちが江戸時代中期の歌舞伎役者、佐野川市松に似ていたため市松人形と名付けられたと言う説
- 当時「市松」と言う子供が多かったので、子供の人形と言う意味合いで市松人形と呼ばれたと言う説
- 市松模様の衣装を着せて売られていたため、市松人形と名付けられたと言う説
木目込人形
木目込人形(きめこみにんぎょう)は、木製の人形の一種。賀茂人形、賀茂川人形、柳人形とも言う。
桐塑または木で作られた人形に、衣服の皺や模様の形に本体に筋彫りを入れ、筋彫りに目打ちなどで布の端を押し込んで衣装を着ているように仕立てた人形。
この、筋彫りに布の端を押し込む動作を「木目込む(決め込む)」ということから、木目込人形と呼ばれるようになった。
1739年に京都の上賀茂神社に仕える雑掌(雑事をつかさどる者)の高橋忠重が、ヤナギの木で祭器の柳筥(やなぎばこ)などをつくり、その余材で彫った人形に古い衣装の裂を貼ったのが始まりとされている。
特に3代目大八郎は技に優れ、文政・嘉永年間(19世紀前半)にかけて数多くの名作をつくり、大八人形の名で流行した。
加茂人形(かもにんぎょう)
加茂川人形(かもがわにんぎょう)ともいう。高橋忠重およびその子孫が作った人形。
現存数は少ない。大きさが3センチメートルから10センチメートルと、とても小さいのが特徴。全身が柳などの木でできており、人間に近い表情をしている。
江戸木目込み人形(えどきめこみにんぎょう)
木目込人形が正徳年間に江戸へ伝わり、改良を加えられたもの。
京都の木目込人形に比べ、やせ形で目鼻が小さいのが特徴。頭は桐塑または素焼きでできている。
神戸人形
神戸人形(こうべにんぎょう)とは、明治中頃発祥とされる木製のからくり人形で、兵庫県神戸市の郷土玩具である。
「長田の春さん」と呼ばれた男性が作成した、ろくろ首や三つ目のからくり人形がそのルーツとされているが詳細は不明。
おおむね小さな箱の上に人形が乗っており、箱の横についたつまみを回すと、盃や西瓜などを持った腕が動き口を開閉したり首を前後に動かしたり、様々な動きをする。
大正から昭和初期に、主に外国人観光客向けに作成され、ユニークな動きと繊細な仕掛けから土産物として好まれた。
いつ頃から黒く塗られていた物があったかは定かではないが、昭和になるとほとんどの作品が黒で塗られるようになり、神戸人形の名が定着した。
名称
初期は、ろくろ首や鬼のような姿から「お化け人形」、また布引の滝で売られたことから「布引人形」と呼ばれた。
種類
- 箱に乗ったもので代表的な作品は「西瓜喰(すいかくい)」「酒呑み(さけのみ)」。
- 長箱タイプのものに「夕涼みのお化け」など。
- 箱に乗っていない物も多くある。人力車、舟型、直立フィギュア風など。
主な作者・ブランド
- 野口百鬼堂 – 神戸人形の始祖と言われる。ツゲの木肌のお化け性が強い作品が多く残されている。奇人としても知られた「長田の春さん」と同一人物とされているが詳細は不明。
- 出崎房松 – てこの仕掛けを考案した。
- 小田太四郎 – 黒い人形を多く作り「神戸人形」として確立。写真カタログで受注生産し、海外に多く輸出されていた。
- 数岡雅敦 – 戦後、廃絶した神戸人形を復刻。多くの作品に「喜八」の銘が入っている。
- キヨシマ屋 – 元町商店街にあった玩具屋(創業1890年(明治23年))。当初は小田製などの人形を販売していたが戦後の復刻の流れに参加。以降店主が製造販売する。
- 神戸センター – 三宮センター街にあった民芸品店。当初は数岡製の人形を販売していたが後に奈良の木工作家に依頼して自社製の人形を販売した。
- ウズモリ屋 – 2015年より製造販売。
からくり人形
日本のからくりが文化的に開花したのは戦国時代に入ってきた西洋技術、とくに機械時計によるところが大きい。17世紀頃から機械時計に使われていた歯車やカムなどの技術を、人形を動かす装置として応用したからくり人形が作られ始めた。
当初は公家や大名、豪商などの高級玩具であったが、祭礼や縁日などの見世物として一般の目に触れると人気を呼ぶようになり日本各地に普及し、専門の職人も現れ非常に精巧なものが作られるようになった。
座敷からくり
座敷すなわち屋内で鑑賞するために作られたからくり。
その多くは台の上に据えつけられた人形等が太鼓を叩いたり舞ったりするものであるが、茶運び人形のように移動するものもあり、また茶ではなく酒を注いだ盃を運ぶものもあった。
これらは本来高価なもので、たいていは大名や豪商などが所有した。
能面
能面は、能楽や一部の神楽で用いられる仮面である。
翁(おきな)、尉(じょう)、鬼神、男、女の5種類に大別される。
女面、少年面、青年面は一部を除いて何れも白塗りの厚化粧、引眉で、お歯黒を付けており、これらは何れも、能が成立した時代の習慣を残したものである。
なお、「翁」の面は特徴的で、他の能面と異なり、
- 眼が(黒目の部分のみならず)全てくり抜いてある
- ぼうぼう眉(綿や毛が植えてある)
- 面の口から下の部分を切り離して、紐で結んである(切顎)
などの特徴があり、古式でおおらかな面である。
能面は木(檜が多い)を彫り、彩色して製作するが、この工程を「面を打つ」という。また、顔に付けることを「面を掛ける」という。この場合「面(おもて)」と読み、「能」がつくと「能面(のうめん)」と読む。
面打師
能面が本格的に作られ始めたのは14世紀中頃に活躍した赤鶴吉成を初めとすると言われる。
当時の代表的な面打師とその系譜は江戸時代中期に喜多方能が著した『仮面譜』によって、十作・六作・三光坊などに分類された。
古来傑出した能面作者を「十作」と称し、日光、弥勒、夜叉、文蔵、小牛、赤鶴(しゃくづる)、龍右衛門、日氷(ひみ)、越智(えち)、三光坊の10名とされている。
室町時代に今日の能面の基本形を創作した人々とされるが、実在が不確かな人物も含まれている。
また、「春日」という作者は「神作」として十作の上に置かれ、神聖視されている。
三光坊は十作の中の一人だが、後の面打三家と呼ばれる越前出目家、近江井関家、大野出 目家の始祖とされる人物である。
六作には千種、福来など、能楽発達後から安土桃山時代にかけて活躍した人々が挙げられている。
能面の例
翁の面
- 白式尉(はくしきじょう) シテ ※シテとは能楽用語で主役を演じる者の呼び名
- 黒式尉(こくしきじょう) 三番叟
尉面
- 小尉(こじょう) 品が良く、神体を表すのにも用いられる。
- 邯鄲男(かんたんおとこ) 『邯鄲』に用いられ、神体を表すのにも用いられる。
- 皺尉(しわじょう)、石王尉(いしおうじょう)、舞尉(まいじょう) 真ノ序ノ舞を舞う後シテ。
- 悪尉(あくじょう) 強く恐そうな顔の老人。
鬼神の面
- 怪士(あやかし) 『船弁慶』の後シテなど。
- 黒髭(くろひげ) 龍神である後シテ。
- 大飛出(おおとびで)、小飛出(ことびで) 眼を剥き、カッと口を開いた様。
- 大癋見(おおべしみ)、小癋見(こべしみ) 口をしっかと結んだ様。
- 獅子口(ししぐち) 『石橋』など。
- 顰(しかみ) 『紅葉狩』など。
- 痩男(やせおとこ) 恨みのこもった庶民の亡霊。
- 蛙(かわず) 水死人。
女の面
若い女性
- 小面(こおもて)、小姫(こひめ) 可憐な娘。
- 万眉(まんび)、孫次郎(まごじろう)、若女(わかおんな) 小面より若干年上。
- 増(ぞう)、増女(ぞうおんな)、節木増(ふしきぞう)、増髪(ますかみ、十寸神とも) 清澄な神女。
中年女性
- 深井(ふかい) 理知的、都会風。
- 曲見(しゃくみ) 情感的、田舎風。
老女
- 姥(うば) 老女。シテが尉をつけるとき、ツレが使うことが多い。
- 痩女(やせおんな)
- 老女(ろうじょ)
- 霊女(りょうのおんな)
- 桧垣女(ひがきおんな)
鬼女
- 泥眼(でいがん) 眼に金泥がある。品の良い美女の嫉妬に狂う様。『葵上』の前シテなど。
- 鉄輪女(かなわおんな)、橋姫(はしひめ) 更に嫉妬の度が増したもの。『鉄輪』などに。
- 生成(なまなり)般若になる前の状態。
- 般若(はんにゃ) 嫉妬の度が極めて強く、鬼のような形相になった女性。良く見ると女性的な眉が描いてある。中成(なかなり)ともいう。
- 蛇(じゃ)、真蛇(しんじゃ) 般若より更に鬼度が増したもの。「もはや聞く耳を持たない」という意味なのか、耳がないのが特徴。なお蛇は「道成寺」の専用面である。本成(ほんなり)ともいう。
男の面
少年
童子(どうじ)
慈童(じどう)
青年
- 若男(わかおとこ)
- 今若(いまわか)
- 十六(じゅうろく) 平敦盛戦死の年齢に由縁。
盲目の少年
- 弱法師(よろぼし) やつれた感じ。
- 蝉丸(せみまる) 盲目の貴公子。
半僧半俗
- 喝食(かっしき) 『自然居士』、『花月』等。稚児に相当。
武人の面
- 平太(へいだ) 赤ら顔の壮年武将。
- 中将(ちゅうじょう) 公達。
能面の保存方法
約250種類以上が存在する能面。その全てが様々な表情を覗かせ、見るものを魅了する珠玉の逸品です。
「能面には心が宿る」という逸話があるほど、丁重に扱うべきものであり、能楽師たちはとても厳重に保管しています。
100年は経たないと評価されない、ともいわれる能面。古くは室町時代のものもあり、数百年もの間、数々の能楽師によって用いられてきました。
一曲演じるエネルギーは相当ですから、当然能面の裏側、顔と接している部分には汗や皮脂が付着します。
外す時から気を遣い、まず汗が面の表に垂れないように、上向きに外します。
その後、手入れしますが、けれど、洗うなどもってのほか。和紙で丹念に水気などを取り、適度に乾燥させます。
乾き具合をみて綿のクッションがついた面袋に収め、桐箱に収納します。さらに能面箪笥に一つひとつしまう場合もあります。装束同様、四季折々の虫干しも欠かせません。
能面は主にヒノキなどの木材から作られています。そのため湿気の増減にコンディションを左右されやすくなってしまいます。
もしも展示などをせず長期間使うこともない場合は桐箱に湿度調整剤などと一緒に保管しておくようにしましょう。
能面の装飾には胡粉などの自然由来の塗料が使用されています。
そのため長期間、直射日光に晒され続けると日焼けや不自然な変色の原因ともなりかねません。
箱から出して飾っておく場合はなるべく日光が当たらない場所にスペースを設けるようにしましょう。
着物
着物の素材について
着物の生地に一般的に使用されている素材には「絹(正絹)」「木綿」「麻」「ウール」「化繊」の5つがあります。
※正絹(しょうけん)とは絹100%の生地を指します
基本的に高額買取の対象になるのは正絹の着物です。
着物の生地には「織り」と「染め」の2種類があり、さらに平織り、しゅす織り、綾織りなどといった織り方によっても種類が分かれます。
「織り」とは糸を染めてから、反物に織り上げた着物を指し、「染め」は反物(布)に織り上げてから色や文様をつけたものを指します。
着物の種類と格付け
着物の種類
着物は、その用途や柄、形などによって様々な種類があります。
- 留袖(とめそで)
- 振柚(ふりそで)
- 訪問着(ほうもんぎ)
- 袴(はかま)
- 小紋(こもん)
- 江戸小紋(えどこもん)
- 付け下げ(つけさげ)
- 色無地(いろむじ)
- 織りの着物(おりのきもの)
着物の格付け
着物の格付けの高い順に上から並べております。
礼装着
格式ある式典や冠婚葬祭の主賓として着用するもの
(打掛、黒留袖、本振袖、喪服、黒羽二重五つ紋付、色紋付)
略礼装着
入学式や結婚式、初釜等に着用するもの
(色留袖、訪問着、振袖、色無地、江戸小紋の紋付、お召一つ紋付など)
外出着
よそ行きやお洒落着として着用するもの
(付け下げ、付け下げ小紋、小紋、紬の訪問着、無地の紬、絞り、お召、更紗、上布など)
街着・普段着・浴衣
男性なら着流しとして利用できるものなど
(紬、絣、黄八丈、ウール、銘仙、木綿、浴衣)
高額買取が期待できる着物の種類(一部紹介)
色留袖(いろとめそで)
「色留袖」は黒以外の裾模様の着物で、既婚女性または振袖を卒業した未婚の女性が礼装・準礼装として着用します。
婚礼の場では未婚の姉妹や親族が着用し、パーティーや初釜などでも着用できます。
訪問着(ほうもんぎ)
「訪問着」は絵羽づけ模様が特徴の着物です。
様々なシーンで幅広く活用できる着物ですが、TPOに応じて柄を選ぶようにしましょう。
婚礼や格式の高い茶会などで、一つ紋付を付け、準礼装として着用できます。
小紋(こもん)
「小紋」は着物全体に文様が繰り返されているもので、気軽な外出着としてみなされます。
お稽古や観劇、友人・知人との食事などの際に向いています。
小紋には様々な柄がありますので、柄の格に応じて着用する場を選ぶようにしましょう。
振袖(ふりそで)
「振袖」は未婚女性の礼装着で、華麗な絵羽模様と長い袖が特徴の着物です。
主にパーティーなどで着用します。
紬(つむぎ)
「紬」は昔から日常の衣料として用いられてきた丈夫な着物です。
現代では、軽い外出着として様々なシーンで着用されるようになりました。
お稽古や友人・知人との食事など、気負わない場での着用に向いています。
絣(かすり)
「絣」は模様がところどころで「かすった」ように織られた染め文様の着物です。
″織り″で″かすり″を表現したものを「織絣」、″染め″で表現したものを「染絣」と呼びます。
昔は普段着とされていましたが、現代では気軽な外出着として着用されています。
上布(じょうふ)
上布(じょうふ)は、細い麻糸を平織りしてできる、ざらざらした張りのある麻織の着物です。
縞や絣模様が多く用いられ、主に夏用和服として利用されています。
薄物は透けて見えるので仕立ての際には気をつけましょう。
高額査定が期待できる伝統着物工芸品一覧(産地別)
東京都 | 千葉県 | 栃木県 | 群馬県 | 茨城県 |
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村山大島紬(むらやまおおしまつむぎ)、黄八丈(きはちじょう) | 館山唐桟(たてやまとうざん)、銚子縮(ちょうしちぢみ) | 足利銘仙(あしかがめいせん)、佐野縮(さのちぢみ) | 桐生お召(きりゅうおめし)、伊勢崎絣(いせざきがすり)、館林木綿(たてばやしもめん)・館林紬(たてばやしつむぎ) | 結城紬(ゆうきつむぎ)、石下紬(いしげつむぎ) |
埼玉県 | 愛知県 | 静岡県 | 岐阜県 | 長野県 |
秩父銘仙(ちちぶめいせん)、所沢絣(ところざわがすり) | 有松・鳴海絞(ありまつ・なるみしぼり)、三河木綿(みかわもめん) | 遠州木綿(えんしゅうもめん)、掛川葛布(かけがわくずふ)、颯々織(ざざんざおり) |
群上紬(ぐじょうつむぎ) |
信州紬 |
新潟県 | 石川県 | 福井県 | 滋賀県 |
京都府 |
小千谷縮(おぢやちぢみ)、塩沢紬(しおざわつむぎ)、本塩沢(ほんしおざわ)・塩沢お召(しおざわおめし)、越後上布(えちごじょうふ)、十日町紬(とうかまちつむぎ)、十日町お召(とおかまちおめし)、五泉平(ごせんひら)、栃尾紬(とちおつむぎ)、片貝木綿(かたがいもめん) | 牛首紬(うしくびつむぎ)、小松綸子(こまつりんず)、加賀友禅(かがゆうぜん)、能登上布(のとじょうふ) |
福井春江縮緬(ふくいはるえちりめん)、羽二重(はぶたえ)、越前墨流し染(えちぜんすみながし) |
近江上布(おうみじょうふ)、浜縮緬・濱縮緬(はまちりめん)、長浜縮緬(ながはまちりめん) | 丹後縮緬(たんごちりめん)、西陣織(にしじんおり)、京友禅(きょうゆうぜん)、鹿の子絞(かのこしぼり) |
兵庫県 | 三重県 | 愛媛県 | 奈良県 |
岡山県 |
丹波木綿(たんばもめん)、兵庫 丹波布(たんばふ) | 松坂木綿(まつさかもめん) |
伊予絣(いよがすり) |
大和絣(やまとがすり) | 作州絣(さくしゅうがすり) |
島根県 | 鳥取県 | 広島県 | 徳島県 |
高知県 |
広瀬絣(ひろせがすり) | 弓ヶ浜絣(ゆみがはまがすり)、倉吉絣(くらよしがすり) |
備後絣(びんごがすり) |
阿波しじら(あわしじら) |
土佐木綿(とさもめん)、土佐綿紬(とさめんつむぎ) |
福岡県 | 佐賀県 | 長崎県 | 鹿児島県 |
宮崎県 |
博多織(はかたおり)、久留米絣(くるめがすり)、小倉織(こくらおり) | 佐賀錦(さがにしき) |
島原木綿(しまばらもめん) |
大島紬(おおしまつむぎ)、串木野木綿(くしきのもめん) |
薩摩絣(さつまがすり) |
沖縄県 | ||||
琉球紅型(りゅうきゅうびんがた)、琉球絣(りゅうきゅうがすり)、芭蕉布(ばしょうふ)、久米島紬(くめじまつむぎ)、八重山上布(やえやまじょうふ)、宮古上布(みやこじょうふ)、読谷山花織(よみたんざんはなおり)、首里織(しゅりおり)、与那国花織(よなぐにはなおり) |
和楽器
鼓、笙、琴、横笛、尺八、琵琶、三味線、太鼓など